この本をまとめると
初版2007.5.2 著者・池上彰 氏
当時ビジネスマンを中心にヒットし、現在でも活躍中の著者が最も大事にしている「伝える力」に迫る。
人はコミュニケーションをとる動物。
話す・書くことによって伝えることができる。
話す・書く・聞くという行為がまさにコミュニケーション。
コミュニケーション能力がますます問われる今、伝える力が重要である。
伝える力とは
・自分が深く理解していないと伝わらない。
・アナウンサーが上手に原稿を読んでもアナウンサーが意味を理解してないと伝わらない。
・小学生に理解できるように物事を伝えられるか。質問攻めに対応できるレベルまで上げる。
・謙虚にならなければ物事の本質は見えてこない。
・自分の無知を知り、他者から謙虚に学ぶ。コミュニケーション能力も確実に伸びる。
・何を残して何を削るか。自分一人でなく信頼できる上司先輩に聞いてみよう。
・よい聞き手になり、学ぶ。聞き手になると相手も拝聴の意を持ち、伝わる。
相手を惹きつける
・難しい話をする時ほど、つかみが重要。簡単で関心を持つ話題がよい。
・えっ? と思わせるテクニック。
→本書内でのテクニックとして、池上氏は「小泉内閣のおかげで景気が回復した」でつかみ、「小泉内閣が景気回復のために何もしないから、各々が努力した」と落とすという。
・空気を読む。TPOにあわせて言葉を選ぶ。
円滑なコミュニケーション
・その言葉に愛情はあるか?愛情がないとただの嫌われ者になる。
・毒舌の天才、ビートたけし、綾小路きみまろ、毒蝮三太夫に学ぶべし
・危機管理は爆笑問題に学ぶべし。田中のツッコミがエクスキューズとなる。
・成功者でも愛される人と疎まれる人がいる。その差は謙虚さ。
・悪口は面と向かって言える程度までに。
・叱るのは1対1。大勢の前で叱ると恥ずかしさ先行で意識が向かないことも。
・褒めるのはみんなの前で。
・注意する時は褒めた直後。
わかりやすく伝える
・カタカナ用語は内部で使う。外部ではできるだけ使わない(コンプライアンス・イノベーションなども)
・強調しすぎ、押しつけすぎないために「○○性」「○○的」とごまかしを利かせる。
・相手の立場になって伝える。「私」が主語になると押しつけっぽくなる。
30代くらいのビジネスマンであれば、これくらいはわかっていると思っていることと思いますが、実際行動としてできているかどうかを振り返られてみてはいかがでしょうか。
部下に対して
「同じこを何度も言わせるな」
「なぜ彼は理解してくれないんだ」
「最近の若者は話しても響かない」
と嘆いていませんか?
原因は
部下でなく「あなた」?
あなたかもしれません。
円滑なコミュニケーションで環境がもっと良くなりますように。
(カネコ)